ツーリングの一日

ツーリングの一日と言っては大げさですが、典型的な単独行の場合でのツーリングの一日を、起床からの一日で示します。

通常はお米のご飯を食べます。今日半日のエネルギー源を確保するためには、炭水化物の摂取が一番です。

（→何故炭水化物なのかについては、健康管理の疲労についての項目「栄養の不足について」を参照してください。）

私の場合では電車を使った輪行が多いので、ＭＴＢで最寄り駅まで自走します。

駅に着いたら券売機のすぐ近くで輪行袋を広げてＭＴＢを輪行袋に入れます。そして切符を買って電車に乗り込みます。

車で出かける場合にも私の場合は自家用車がステーション・ワゴンですので、通常は輪行袋に入れたまま後ろの荷物スペースにＭＴＢを積んで出発します。他に同乗者がいる場合などには、ルーフキャリアにMTBを積んで行く場合もあります。

(→ルーフキャリアについては以前に「今月のツール」で紹介しましたので、こちらを参照してください。

電車に乗る際には、出来るだけ混んでいない車両に乗るようにします。

電車の中ではなるべく他の乗客に迷惑がかからないような場所にＭＴＢの入った輪行袋を置きます。

座席の端の方、ドアのすぐ脇の席が空いていたら、そこに座り、輪行袋をドア横に邪魔にならないように置いて、肩紐を座席の手すりに絡ませて輪行袋が倒れないようにします。

ドア横の席が空いていない場合でも、出来るだけ邪魔にならない場所に輪行袋を置いて、手すりなどに方紐を縛り付けるなどして安定させると良いと思います。

現地に到着して走り出す時間は7時前後になるようにしています。

早ければ早いほど良いと思いますが、電車の乗り継ぎの関係とか、家から現地までの距離とかもありますので、私の場合には日帰りの場合これより早くするのは無理です。

逆に遅くても10時までには出発できるようにします。

出発時間については予想下山時間から逆算して、単独行で、しかも初めてのコースの場合には日暮れよりも2,3時間前には下山できるように計画を立てます。そうした時間に下山出来ないようなコースは、特に単独行でかつ初めて訪れるコースの場合には、日帰りでは行けないコースと諦めて、機会を見て単独での一泊ツーリングの対象とするか、複数のメンバーで行く際の対象とします。

多くの場合、走り始める地点から頂上（MTBに乗って下り始める地点）までの標高差は400mから800m程度である場合が多いです。

複数の山や峠を越えると累積標高差はこの倍数になっていきますが、一日で日帰りできるというコースを考えた場合、登りと下りとにかかる時間から自ずと累積標高差には限度があります。

走り始めは乗車出来ますが、登るに連れて段々とMTBを押すか担ぐかすることになります。

疲れないで歩き続けるためのペース（マイペース）については「健康管理」の中の「疲労について」の項目「マイペース」をご覧下さい。

• 登り坂に関しては急な坂を頑張って無理して乗車する必要はないと思っています。
• 林道などで、舗装されている場合には、自動車が走ることを念頭において舗装されていますのでMTBでも乗車出来る場合が多いです。また、アスファルトの道を自転車(MTB)を押して歩いても余り楽しくないので、舗装路の場合には出来るだけ乗車して登るようにしています。
• 登山道に入ると考え方は一転します。無理して乗車する必要は全くないと考えています。
• むしろ、自然を楽しむためには無理して乗車するよりも、歩いて自転車(MTB)を押しながら、自然を楽しむだけの余裕を持って登った方が楽しめると思います。

自転車(MTB)の担ぎ方については、こちらを参照してください。

登山中の休憩までの時間間隔については色々と人によって違うようですが、単独行の場合には私は次のようにしています。

• 45分歩いたら5分休憩。
• 40代を過ぎたら無理をしないのが趣味を長続きさせるコツです。ゆっくりと自然を楽しみながら登らなくては、折角山に来た意味がありません。
• 休憩時間には水分と栄養分とを補給して、軽くストレッチングなどをします。（→「健康管理」の「疲労について」の項目にある「水分の不足による疲労」と「栄養の不足による疲労」を参照してください。）

私の場合、昼食は頂上（下りが始まる地点であって、必ずしも本当の意味での頂上でなくても構わない）でとるようにしています。そうなるように計画を組んでいるということです。

• 上記の「登り」の項目に書きましたが標高差は通常400ｍから800ｍ程度である場合が多いです。
• その場合、実際に登っている時間は2〜4時間程度である場合が多く、休憩も入れると3〜5時間程度である場合が多いです。
• 7時前後に出発した場合、10時または12時前後に頂上に到着して昼食のスタートとなります。
• 昼食は私の場合、大抵の場合にガスバーナーを使ってお湯を沸かし、ラーメンを作ります。
  (→ガスバーナーについては以前に「今月のツール」で紹介しましたので、そちらをご覧下さい。)
• 疲れている場合、水分が少なくパサパサしたものは喉を通りにくいので、その点ラーメンは大丈夫です。山で食べるラーメンの味は格別です。
• お餅を一切れ持って行って「力(ちから)ラーメン」にします。こうすることによって、炭水化物の量を増やします。（栄養補給についての項目を参照下さい。）

いよいよ今日のハイライトである下りです。

苦労して山道を登ってきたのは、この下りがあるからです。

基本的にＭＴＢに乗車して下ることが出来ないコースには自転車を持っていく意味がないと思っています。（まれに見込みがはずれて結果的に乗車出来なかったという場合もあります。）

• 下りでスピードが出せるからといって飛ばすのは本意ではありません。
• 時速5ｋｍ程度、人が歩く速さよりもちょっと早いかなという程度でじっくりと自然や自転車(MTB)を味わいながら下りましょう。
• その点、私の場合には、基本的にDown Hill派の人達とは異なっていると思います。
• 途中で登山者と出会ったら自転車を降り、道を譲ってあげましょう。歩いている人はこちらが思っている以上に自転車を怖がっています。
• 下りでも30分に5分程度の休憩を取ります。水分補給、栄養補給、ストレッチ等は登りの時と同様にしましょう。
• 下りにかける時間は休憩時間も含めて通常2時間から3時間程度。そうなるようなコースを選びたいです。（コースの選び方についての考え方はこちらを参照してください。）

• サドルの位置を思いっきり下げて、転倒しそうになった時にすぐに着地出来るような体勢にします。
• サドルには座らずに、腰を上げて重心を高めにして後ろに引きます。前輪と後輪とにかかる重さのバランスは、後輪に重きを置きます。
• 無理は禁物。危なそうな所では勇気を持って自転車を降り、押して下りましょう。
• 坂の途中で自転車から降りる必要が生じた際には、必ずサドルの後ろ側に降りましょう。普通に平地での時のようにサドルより前に降りると、前方に転倒するか、再びMTBに乗ろうとしても乗れなくなってしまいます。

輪行の場合には再び輪行袋に自転車をしまって電車で帰ります。

車の場合には車に積んで帰りますが、一日の山行で疲れているのでくれぐれも安全運転に心がけましょう。

途中何事もなければ、単独行の場合には日暮れの2,3時間前、遅くとも夕暮れ時には下山しているようにしているので、帰宅は家族の夕食時間には間に合うでしょう。

私自身40代後半で妻も子供もある身です。特に家内には"遊ばせてもらっている"という感謝の気持ちがあるので、家族揃っての夕食には間に合うように帰宅します。

以上が単独行の場合での、典型的な山岳サイクリング(MTBサイクリング)の一日です。